フラットな胸 キュン キュン
- 2014/01/24(Fri) -
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もうもう、なんとお礼を申し上げて良いのやら??? 

フラットな胸キュン。 
 



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昔々、三人の娘を持ったお百姓さんがいました。

 三人とも、とっくに嫁いでいたのですが、
どういう訳か一番上の娘だけはひどい貧乏暮らしで、その日の食べ物もあるかないかの有様です。


 お百姓さんは毎年暮れになると、三人の娘の婿を呼ぶ事にしていました。

 妹二人の婿は金があるので、お土産に酒やら炭俵をたくさん持って来ます。

 お百姓さんも、おかみさんも大喜びで、

「よう来た、よう来た。さあ、遠慮無く入りなさい」

と、言いながらご馳走を出してもてなしました。


 ところが姉婿はお金がないので、いつも山から取って来たしばの束をかついで行き、

「たきつけにでも、して下さい」 と、言いました。


(ふん。こんな物しか、持って来れらないのか)
 

お百姓さんもおかみさんも馬鹿して、姉婿にはただの一度もご馳走を出した事がありません。



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 さて、今年も年の暮れになり、三人の婿たちがお百姓さんの家へ呼ばれる事になりました。

 相変わらず、柴の束しか持っていけない姉婿は、家を出たものの、

どうしてもお百姓さんの所へ行く気がしません。

(どうせ持って行って馬鹿にされるだけだ。
それなら、乙姫様に差し上げた方がましだ)

 姉婿は海辺に行くと、

「竜宮の乙姫さま、おらのお歳暮にもらって下さい」

と、言って、海の中に柴の束を投げ込みました。

「・・・さあ、家に帰るとするか」

 姉婿がそのまま家に帰ろうとすると、ふいに海の中から美しい女が出て来て言いました。

「只今は、結構な物をありがとうございました。

乙姫さまがお礼をしたいそうですから、私と一緒に来て下さい」

 姉婿は、ビックリです。

「と、とんでもない。おらあ、お礼なんかいらねえ。それに泳ぐ事も出来んし」

「大丈夫ですよ。私がおんぶしていきますから、目をつむっていて下さいな。
さあ、遠慮せずに、わたしの背中に」


 女が親切に進めるので、姉婿は仕方なく女におぶさって目をつむりました。

 その途端、気が遠くなって何が何だかわからなくなりました。



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「さあ、お疲れさま。着きましたよ」

 言われて目を開けると、何と立派な座敷に座っているではありませんか。

 目の前には山の様なご馳走があり、美しい音楽まで聞こえてきます。

「ささっ、どんどん召しあがれ」

 女のついでくれるお酒を飲んだ姉婿は、思わずうなりました。

 こんなうまい酒は、今まで飲んだ事がありません。

 それにご馳走も信じられないほどの美味さで、まるで夢を見ている気分です。

 姉婿がウットリしていると、女が小声で言いました。

「乙姫様が何かあげようと言われたら、『何もいりませんが、猫を一匹下さい』と、言いなさい」

(でも、貧乏だから猫なんか貰っても、育てられるかな?)

 姉婿が考えていたら、乙姫さまが天女の様な羽衣を着た女たちを引き連れて座敷にやって来ました。 
 


DSC01037.jpg 



「贈り物をありがとうございます。お礼を差し上げますので、何でも欲しい物を言いなさい。

もし望みの物がなければ、玉手箱などは、・・・」
(玉手箱なんて、とんでもない!)
 

姉婿は、大きな声で言いました。
「猫を一匹下さい!」

「まあ、猫をくれですって?

 猫は、竜宮に一匹しかいない宝物 ・・・でも、あなたの望みとあらば仕方ありません。


 いいですか。

 竜宮の猫は一日に小豆一合を食べさせると、一升の小判を生みます。

 どうぞ、いつまでも可愛がって下さいね」

 乙姫さまはそう言って、可愛いネコを一匹くれました。
 

姉婿は猫を抱いて、さっきの女の背中につかまりました。
 

目をつむると気が遠くなり、目が覚めた時には元の海辺に立っていて、

一匹の猫を抱いていました。

 姉婿は大喜びで家に戻ると嫁さんに訳を話し、

とっておきの小豆を一合食べさせました。



DSC01033.jpg
 


すると猫のお尻から、

チャリーン 

♪チャリーン


と、小判がドンドン飛び出して来て、見る見るうちに一升分ほどになりました。

 姉婿はその小判で大きな魚やら高価な着物を買い込み、

それを持ってお百姓さんの家へと行きました。

「どうして、こんな高価なものを?」

 お百姓さんもおかみさんも飛び上がるほど喜び、

姉婿に初めて酒やご馳走をふるまいました。


「それにしても、柴の束しか持って来られないお前が、どうやって金持ちになった?」

 二人が聞くので、姉婿は乙姫さまから猫をもらった事を正直に話しました。

「何と、竜宮の猫だって!」

 欲の深いおかみさんは、急にその猫が欲しくなりました。

「なあ、すまんがわしらに、その猫を貸してくれ」

 そう言って二人は、姉婿と一緒に家までついて来ます。
 

姉婿も嫁さんも、仕方なく、

「それなら、ほんの二、三日だけですよ。

それから一日に一合の小豆を、食わせるようにして下さい」

と、言って、猫を渡しました。 



DSC01038.jpg  



(しめしめ、この猫さえいれば、大金持ちになれるぞ)

 二人は家に戻ると、さっそく小豆を一合食べさせようとしましたが、

(待てよ、一合で一升の小判を生むなら、五合食わせれば五升の小判を生むわけだ)

 そこで嫌がるネコに無理矢理五合の小豆を食べさせると、

ネコはとっても臭い糞を山の様に出して、そのまま死んでしまいました。

「なんだ、なんだ。小判を生むなんて、とんでもない。山の様な糞なんかしやがって!」

 お百姓さんもおかみさんもカンカンに怒って、姉婿の家へ怒鳴り込んで来ました。


「よくも、わしらを騙したな」

「そんな。騙すなんて、とんでもない」

 姉婿は、すぐにお百姓さんの家へ行って、死んだ猫をもらい受けて来ました。




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「可愛そうに。どうか、勘弁しておくれ」

 姉婿は猫を庭に埋めて、毎日手を合わせました。

 すると二、三日して、猫を埋めた所から南天の木が生えてきて、

見る見る大きくなり、た沢山の実をつけました。


 姉婿はそれを見ると、可愛かった猫の目を思い出して、思わず木を揺さぶってみました。


 すると南天がバラバラこぼれて、何と黄金に変わったのです。


 黄金のおかげで姉婿は大金持ちになり、

姉娘は三人の姉妹の中で一番幸せ一生を送ったという事です。



おしまい





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